霊まつり和讃

１　無常むじょうの風かぜに誘さそわれて　花はなの浄土じょうどに旅立たびだちし
　　親おや兄弟きょうだいや愛いとし子ごを　里さとに迎むかえて想おもい出での
　　涙なみだあらたに回向えこうする　今宵こよいうら盆ぼん霊たままつり

２　精霊しょうりょう棚だなに海山うみやまの　百味ひゃくみ飲食おんじき供養くようする
　　救倒ウーラン懸バーヌのこころざし　無縁むえんの餓鬼がきも永久とこしえの
　　生命いのち水みず得えて蘇よみがえる　ダラニの功徳くどく有難ありがたや

３　祖先そせんの墓はかに詣もうでつつ　七世しちせの父母ふぼの恩徳おんどくを
　　念仏ねんぶつ修しゅして感謝かんしゃする　これぞ真まことの孝こうの道みち
　　光明こうみょう徧照へんじょうと打うつ鐘かねは　摂取せっしゅ不捨ふしゃとぞ響ひびくなれ

４　盆提灯ぼんちょうちんをかざしつつ　御霊みたまを迎むかえまた送おくる
　　習ならいゆかしきこの夕ゆうべ　濁世じょくせの闇やみに泣なく人ひとの
　　心こころに信まことの灯ひをともす　南無なむやうら盆ぼん霊たままつり

作詞：高津　ときを
作曲：松濤　基