鎌倉光明寺和讃

１　古都鎌倉ことかまくらの　朝あさぼらけ
　　緑みどりに映はえる　天照山てんしょうざん
　　光ひかり輝かがやく　海原うなばらは
　　念佛ねんぶつの波なみ　いや高たかし
　　なむあみだぶつ
　　あみだぶつ

２　濁世じょくせの闇やみを　照てらさんと
　　弥陀みだの光明みひかり　のちの世よに
　　流ながれ伝つたえん　吉水よしみずの
　　選択伝弘せんちゃくでんぐ　光明寺こうみょうじ
　　なむあみだぶつ
　　あみだぶつ

３　清楚せいそに開ひらく　白蓮華びゃくれんげ
　　微妙みみょうの色彩いろどり　美うるわしく
　　蓮はすの台うてなに　生うまれなん
　　浄土じょうどの世界せかい　記主庭園きしゅていえん
　　なむあみだぶつ
　　あみだぶつ

４　十日十夜じゅうにちじゅうや　末世いまの世よに
　　双盤念仏そうばんねんぶつ　響ひびかせて
　　凡夫ぼんぶの願ねがい　救すくわれん
　　佛ほとけの命みいのち　わがいのち
　　なむあみだぶつ
　　あみだぶつ

５　先師せんしの教おしえ　そのままに
　　念死念仏ねんしねんぶつ　説ときたもう
　　とわの浄土じょうどの　安やすらぎに
　　平和へいわを祈いのる　良忠上人りょうちゅうしょうにん
　　なむあみだぶつ
　　あみだぶつ

６　四海遥しかいはるかに　日没にちもつの
　　黄金こがねの波濤はとう　南無西方なむさいほう
　　両手合りょうてあわせて　ひとすじに
　　往生おうじょうせんと　欣求ねがうなり
　　なむあみだぶつ
　　あみだぶつ

宮林昭彦台下　御作
作曲：松濤　基